毎日がひとりオフ

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昭和56年生まれのおっさんだけど、文化は衰退していないよ

こんにちは、@noboruです。
ポップカルチャーには雑食です。

自分が10代を過ごした90年代に比べて、最近の流行ポップカルチャーって、あんまり手を出さなくなったなぁ、と思う自分がいます。 昔はヒットチャートを追っかけ続けていましたが、今オリコンチャートなんてまったく興味ありません。

とはいえ、それはよく言われる音楽というジャンルの不振ではなく、音楽の楽しみ方が、ありとあらゆる形で細分化されてきたからだ、と思うのです。

たとえばボカロ音楽なんかは、ヒットチャートではなく、ニコニコ動画のぼからん(週刊ボーカロイドランキング)をチェックしないとわかりません。

良いコンテンツが少なくなったのではなく、良いコンテンツを知るための情報源がバラけたために、ひとつひとつの作品に対する集中が、昔と違って薄くなっている、そんなふうに思います。

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先日、増田で以下のようなテキストがホッテントリ入りしていました。

ネットの掲示板を見ると80年代、90年代のエンターテイメントは良かったとかなり聞く。
TSUTAYAで80年代、90年代のアニメのDVDを借りて見る。
タイトル数が豊富でしかも面白いものが沢山ある。
ナデシコ、Lain、マクロス(シリーズによる)、トップを狙え。
有名なアニメ監督も80年代、90年代から沢山輩出されている。
ゲームを見ても今では聞いたこともないゲーム会社が挑戦的なソフトをpsで出している。
ネットはオタク専門のもので、運動部に所属するDQNやリア充のような人間は利用していない非常に中身の濃いものであった。

平成8年生まれの高校生だけど、文化の衰退が進んでいるような気がする ※追記あり

物事の面白い・面白くないは受け手の主観であり、また時勢によって評価基準も変わります。現在進行形の2010年代と、既に過去のものとして語られている80/90年代のそれと比較して語るのは、少々野暮というか、結論ありきの少々穿った見方ではないかな、とおじさん思うです。

00年代以降も秀逸な作品は多数生まれているので、それら作品の存在を無視して、ただ「昔のほうが良い作品が多かった」なんていうのは早計かな、と思ってしまいます。 この文章を書いたのが本当に高校生かどうかはわかりませんが、もし本当だとしたら、それはすごくもったいない見方だな、と思ってしまいます。

ダークナイト・トリロジーなんかは、2000年代後半に出てきた作品ですが、すでに映画史に残る作品とまで評されていますよね。

ぼくも、二作目の「ダークナイト」は、ブルーレイで10回くらい見なおしたと思います。

映像の迫力、シリアスさを追求した物語と世界観、往年のバットマンファンをも唸らせるヴィラン(悪役)の扱い。 何より、勧善懲悪ではなく、「必要悪」の正義として描かれたバットマンは、一筋縄ではいかない印象を与えられました。

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オタクカルチャーな作品で言えば、魔法少女まどか☆マギカ

リアルタイムには見ておらず、話題になったという話を聞いて、しばらくしてから再編集・ブラッシュアップ版である劇場版が初見でした。 魔法少女ものというジャンルでありながら、そこに抱く先入観を、いい意味でバッサバッサと裏切り続けてくれるので、前編・後編を通しで見たくなる作品でした。

まだ続編をつくろうという意図が製作陣にあるようなので、これはまた期待。

それから、Steins;Gate

こちらはホント夢中になってしまいました。 想定科学RPGと銘打って、実在の物理学理論と根拠を、空想の科学と織り交ぜて描かれた作品。 現実とゲーム内の設定をミックスするバランスが大変すばらしく、嘘の科学用語がまるで実在するかのように感じられたり、何故かプレイ後は量子力学や物理学に興味を持ったりと、まるで本当の世界での出来事がゲーム中で展開しているようなきもちになりました。

いわゆる「ノベルゲー」で、はっきり言ってゲーム性は皆無です。 大きなストーリー上の分岐がいくつかあるだけで、それ以外ゲームらしさはほとんどありません。 にもかかわらず、その設定の説得力や、声優さんの演技、急展開していく物語には満点を与えたいところです。

プレイ後にいろいろ調べて、出演されている声優さんが、みな今をときめく人気声優だということを知りました。 このゲームを作っているMAGES・ニトロプラスという2社は、いわゆるギャルゲーを多数リリースしている会社です。 なので、オタクな人間が好む要素をよく理解している。 ぼくがアニメや声優さんに興味持ち始めたのも、たしかこの作品がきっかけでした。

ちなみに、ぼくはiPhone版でプレイしました。 夜開始してから翌朝までぶっ通しで、ぼろっぼろ涙をこぼしながらプレイしてしまったのを覚えています。 あまりにハマりすぎて聖地巡礼までしてしまったのはいい思い出です。

STEINS;GATE

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シュタゲはアニメ化もされました。 アニメ版はゲーム版トゥルーエンド(本当のエンディング)ストーリーの要約のようになっているので、お好きなほうをどうぞ。

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ダークナイトにしろまどマギにしろシュタゲにしろ、こういう「いい意味での裏切り」を連発してくれる作品っていうのは、ある程度の下地がないと作れないと思うんですよね。 過去のクリエイターが見つけてきた、作品作りにおけるいいところや悪いところを、現代のクリエイターが参考にしながら、新しい作品に反映していく。 必ずしも傑作が生まれるとは限りませんが、

しっかしまあ、わたくしも、90年代のポップカルチャーをリアルタイムに生きてきたおっさんです。 当時は過剰なまでに熱を帯びて体感していたエンターテインメントのあれやそれが、骨董の壷に価値を見出すような目で視られているのは、なんといいましょうか、不思議なきもちになるばかりです。

ジュディマリもバーチャファイター2もエヴァの旧テレビシリーズも、リアルタイムにたどってきたものとしては、今あらためて触れてみても、熱を帯びて感じられます。 現代と20年前では、当然ながら世界の技術基準が大きくことなります。 今みたいな、誰もがケータイのGPSで位置情報を持っていたりだとか、電子の歌姫がホログラム投影されたステージに数万人が熱狂する時代とは同列で語れません。

コンテンツも、時代の流れによって変遷するもの。 昔は良かったと嘆くばかりではもったいない。

今の時代には今の時代の良い物がある。 そんな心構えで作品と触れ合えばいいのではないでしょうか。